デイサービスセンターたんぽぽでレクで話していた沖縄民話をご紹介。

昔ハエとスズメは仲の良い友達でした。

ちょっとしたことで喧嘩をして負けそうになったハエは神様に告げ口をします。
「神様、スズメは神様のお供え物のお米を、神様にお供えする前に黙って食べています。スズメを罰して下さい。」

それを聞いた神様はスズメを呼びつけます。
「スズメよ、お前は私のお供え用のお米を私より先に食べて、私はお前の残り物を食べているそうじゃな。」

ハエの告げ口だと気づいたスズメは神様にこう言います。
「神様、私はお供え物のお米を食べているのではありません。蔵の前にこぼれたお米を食べて掃除をしているのです。それより神様、ハエは神様のお供え物に裸足で上がってお供え物をつまみ食いしています。」

神様はハエを呼びつけて言います。
「ハエよ、スズメはこぼれた米を食べて掃除をしているのだ。それに比べて、お前は私のお供え物に裸足で上がりつまみ食いをして、私に残り物を食わせているそうじゃな。許さんぞ。」

慌てた蠅は手を合わせて謝ります。
「ならば、お前とその子孫は私とスズメと、世の人々にお詫びをし続けろ。」
神様は命令します。

それからハエは、一日千回前足をすり合わせて神様に、後足を千回すり合わせてスズメにお詫びをし続けています。

裸足で上がる癖は直さないんですね、ハエさん。
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